2014-01-01から1年間の記事一覧

福島原発事故を忘れた川内原発再稼働 (「太陽のまちから」2014年11月4日)

再生可能エネルギーを底上げする工夫をせず、火山リスクも曖昧(あいまい)なまま、周辺自治体の反対の声も押し切って「原発再稼働」に突き進む姿は、「3.11」以前にこの国の「日常の風景」だったことを思い起こさせます。

世田谷と川崎が手をとりあう「水素革命」へ (「太陽のまちから」2014年10月28日)

ヨーロッパを見ても、エネルギー転換は地方自治体が引っ張っています。都市部の電力消費地である世田谷区と、同じように住宅地を背後に抱えながら臨海工業部も持つ川崎市とで何ができるのか。おおいに語り合いたいと思います。

追悼 菅原文太さん 最後まで警鐘鳴らし続けた (「太陽のまちから」12月2日)

今年も何人かの大切な人たちと別れなければならなかった。菅原文太さんとは、下北沢でよくお会いして、ゆっくり話す機会をいただいた。また、私の会にも何度か駆けつけてくれて、「脱原発」を力強く訴え、また激励してくれた。宮城県仙台市の同郷でもあり、…

子どもの夢叶った「多摩川の渡し船」

多摩川では64年前の1950年まで、両岸を渡し船がつないでいました。昨年、喜多見児童館の子どもたち25人が、「渡し船」に興味を持って調べ始めました。すると、世田谷区宇奈根の対岸には川崎市宇奈根があり、往来が活発だったことがわかりました。そ…

子どもの声は「騒音」からはずす (「太陽のまちから」2014年10月14日)

私が「子どもの声は騒音か」と問題提起してから2年。反響は広がり、この秋から東京都は環境確保条例の改正に向けた準備を始めている。「子どもの声」を騒音から外す方向で、世田谷区としても改めて意見表明をした。また意見募集も始めているが、ぜひ深い議論…

世田谷事件の悲しみをこえて (「太陽のまちから」2014年10月7日)

世田谷事件のかなしみから14年、事件や事故で愛する人と永遠の別れを経験した人たちがつながり、ともに生きるサポートをする活動が始まっています。あの日、ヘリコプターがぶんぶん上空を飛び待っていたのを覚えています。報道陣が詰めかけている現場の近…

「憲法の使い手」土井たか子さんから学んだこと (「太陽のまちから」2014年9月29日)

「私は憲法と結婚したのよ」と冗談まじりに言っていた土井さんが、いちばん危惧していた憲法が軽んじられる政治状況が続いているだけに、その発言や肉声を未来永劫、聞くことができないのはのはきわめて残念なことです。

子どもの声は騒音か、それとも希望の響きか (「太陽のまちから」2014年9月22日)

「子どもの声は騒音か」という問いに対して、「子どもの声は騒音から除外しよう」という地域合意をつくらなければいけない時期に入っているものと感じます。子ども施設の努力と近隣住民の反対の声を、地域コミュニティの力で解決・受容するという道を探りな…

バラ色ではない「希望の地図」を描く (「太陽のまちから」2014年9月9日)

私は世田谷区長として、人々に飽きられた「バラ色の絵図」でもなく、「旧い政治への回帰」でもない第三の道を描こうとしています。本書は、理念や評論ではなく、具体的なテーマごとに、どのように取り組んできたのかを記した実践の記録です。

人間中心の暮らし願ったジャーナリストの死 (「太陽のまちから」2014年9月6日)

8月20日朝、「訃報」と題したメールを受け取ってドキリとしました。もしや、と思いながら開くと、やはり、ユリカさんが亡くなったという知らせでした。発信元は、ユリカさんと一緒に『シモキタらしさ――まちと暮らしの未来を拓く』という本を執筆していた…

「代ゼミ20校閉鎖」に見えた競争の変化 (「太陽のまちから」2014年8月26日)

大手予備校の代々木ゼミナールが全国にある27校のうち20校を閉鎖するというものです。400人規模の希望退職者を募り、長年続けてきた全国模擬試験も来年からとりやめるといいます。

「小さな大人」として向き合ってくれた父 (「太陽のまちから」2014年8月19日)

それは「人として尊重される」という、さわやかな感覚でした。「教育」や「訓導」ではなく、「小さな大人」として向き合い、つきあい、会話することを続けてくれた父によって、他者に依存したり頼ったりすることなく、たとえ未熟であっても自分の力で考え、…

佐世保事件 凶行の裏にある「日常」 (「太陽のまちから」2014年8月5日)

ひとつだけ、私自身が自戒していることがあります。生半可な情報の断片を並べて、「わかったふりをしない」ということです。 私たちの社会は「理解できない」「説明がつかない」という状態を続けることが苦手で、「そうだったのか」という解釈や結論を早急に…

早期教育で「失地回復」はかる母の危うさ (「太陽のまちから」2014年7月29日)

早期教育のプログラムに猪突猛進している母親たちが自分の子どもをまるで分身のように扱い、意のままにコントロールしている姿には違和感を持ちました。でも、その一方で、謎が解けたようにも思いました。とくに女の子を持つ母親の場合には、自分の人生をリ…

叱られたことしかないから、ほめ方わからない。(「太陽のまちから」2014年7月22日)

いまから20年前、私は「早期教育」の取材を続けていました。バブル経済が崩壊し、日本社会が急速に勢いを失って収縮していった時代に、早期教育はひとつだけ気を吐いている成長産業でした。とりわけ、「生まれたらすぐ読み聞かせ」「早ければ早いほど赤ち…

卒原発の民意に耳を傾けるか、それとも (「太陽のまちから」2014年7月15日)

7月13日の滋賀県知事選挙で、前衆院議員の無所属、三日月大造氏が当選しました。自民党と公明党から推薦を受けた元経済産業省の小鑓(こやり)隆史氏は、事前調査で三日月氏にリードされているとの報道後、自民党・官邸をあげての総力支援にもかかわらず…

ヤジ問題の根源に横たわる「無意識の意識」 (「太陽のまちから」2014年7月8日)

「都議会ヤジ問題」の報道を受けて、私は次のようにツイッターでつぶやきました。<魯迅はこのように書いた。「急場の失言の根拠とは、考える時間がないことにあるのではなく、考える時間がある時に考えないことにあるのである」と。何げなく口にする言葉は…

「どうせ自分なんて」を脱するその先に (「太陽のまちから」2014年6月24日)

世田谷区でも、この秋、若者支援の活動がいよいよ本格化します。若い世代が元気に歩みだす後ろ盾となるべく、札幌市の取り組みから学んでいきたいと思います。

日本の重大な分岐点、解釈のはてに (「太陽のまちから」2014年7月1日)

「集団的自衛権の憲法解釈変更」が与党合意をへて、安倍内閣で閣議決定しました。歴代政府がこれまで、ぎりぎりの一線を守り、集団的自衛権の行使を「出来ない」としてきたことを「出来る」と変更する内容です。それも、日本国憲法の根幹に関わる部分につい…

「空き家」を地域コミュニティの交差点に (「太陽のまちから」2014年6月17日)

2年ほど前、「地域コミュニティの交差点として、空き家活用をはかりたい」と発信したところ、反響が広がりました。「オーナーと借り手との間のマッチング窓口」を開設し、「活用モデル事業」を呼びかけました。フォーラムやシンポジウムも重ね、区内のあち…

出産前からママを支える「かかりつけ保健師」(「太陽のまちから」2014年6月

ネウボラは、フィンランドで子どもを持つすべての家庭を対象とする切れ目のない子育て支援制度です。妊娠に気づいた時から出産、そして就学前まで、ひとつの窓口(ワンストップ)で同じ保健師が「かかりつけ専門職」として相談に乗り、必要に応じてほかの職…

「縦割り」から「横つなぎ」で解決へ (2014・6・4)

縦割り行政」という言葉があります。行政機構が大きくなると、課題ごとに守備範囲を明確にして仕事に取り組んでいきます。 ところが、時代の変化とともに、法や制度の狭間(はざま)で問題が起きたり、かつて前例のない事態に遭遇したりする場合があります。

自由な教育で国際的な人材を育てる オランダ報告3(「太陽のまちから」2014年5月17日)

報告の第三回目の完結編。 「また、教育改革の中で『生徒は1014時間以上、授業に出なければならない』という規則が生まれたときには、生徒たちが『異議あり』」の声をあげました。2007年と2011年に大規模な抗議行動が組織され、代表である議長が…

「受験なき教育」3学年が一緒に学ぶ (「太陽のまちから」オランダ報告2 2014年5月20日)

オランダには、大学入試がありません。そのため、塾も受験産業もほとんど見かけません。高等教育機関の卒業試験をクリアすることで大学入学資格を得ることができます。日本の教育と比べると、あまりの違いに愕然(がくぜん)とします。

「世界一幸福な国」の教育 (「太陽のまちから」2014年5月13日)

オランダでは、クラス担任のある先生が週3日出勤し、別の先生が残る2日出勤するという例は珍しくありません。「個人の力量」だけでなく「チームの力量」が問われ、ワークシェアが広がるがゆえに、生みだされたシステムではないでしょうか。生徒の学習進度…

子どもの尊厳守るため、大人にできること (「太陽のまちから」2014年4月28日)

昨年7月から今年3月までの相談者は、子ども67人と大人69人を合わせて136人でした。延べ相談人数では756人。そのうち子どもからの相談が約54%と、ほかの相談機関に比べて高いことが特色です。相談内容で多かったのは「いじめ」(28人)、「…

少子化反転の「世田谷モデル」づくり (「太陽のまちから」2014年4月22日)

世田谷区の特色は5歳以下の乳幼児の子ども人口が増えているという点です。この5年間、5歳以下の子どもたちが毎年1千人ほど増えているのです。待機児童の解消のために保育園を整備して定員を拡大しても、なかなか追いつきません。その原因のひとつは乳幼…

「バリアアリー」の高齢者施設の狙い (「太陽のまちから」2014年4月15日)

館内を歩いてみると、「○○坂」と名づけてある場所があります。水平の廊下にわざわざ傾斜をつけているのです。藤原さんはなんと「バリアアリー」と呼んでいます。坂だけでなく、段差や階段など、日常で遭遇する可能性のあるバリアが意図的に配置されています。

沈黙のまま暮らす 65歳以上男性の6人に1人 (「太陽のまちから」2014年4月8日)

一人暮らしをしている65歳以上の男性のうち、約6人に1人が、2週間誰とも口を利かないか、挨拶(あいさつ)程度の言葉を1回しかかわしていない、というのです。一方の女性は、3.9%にとどまっています。

水素・燃料電池のつくるエネルギー未来地図 (「太陽のまちから」2014年4月1日)

燃料電池車の発売が2015年に迫り、社会的な関心も高まっているようです。日本のみならず世界にとって、エネルギー問題は避けて通ることのできない課題であり、現在私たちの目の前にあるわずかな情報や技術が10年後には大きな進化を遂げて世界を変えて…